リスクコントロール方法、ロスカットとシステムトレード

日経225先物取引のリスクをコントロールするためのひとつの方法でロスカット(損切り)というのがありますが、一般的に、損失の増大に歯止めをかける意味においては有力な手段と言われています。

そして一般論では、ロスカットを設定すると勝率は下がります。その理由は、最終的に勝つか負けるかが未定の時点で、その取引に負けの烙印を押すからです。勝率が下がるデリットを、ロスカットの損失限定効果で補うことが出来るか、または、補ってさらにお釣りが来るかが重要です。

またシステムトレードの場合は、ポジションの保有期間を「1日」という単位に細分化し、「1日」ごとに決済することで区切りをつけるルールになっていますので、当然損の場合においても1日単位で確定させますから
「損切りがビルトインされているシステム」といえそうです。

ロスカットには、損失を限定することが出来る利点がありますが、当然欠点もあります。その最も重要な要素は勝率を引き下げることです。

ロスカット設定がない場合のパターン(勝ちと負け)に、ロスカットの要素を加え日々の損益では、次の5つのパターンに分かれます。

1)ロスカット設定に関係なく勝つケース
2)ロスカット設定に関係なく負けるケース
3)ロスカットを設定したがために、本来は勝てる日であるのにも関わらずロスカットに引っ掛かって負けるケース
4)本来小さな負けですんだものが、ロスカットにより損が大きくなるケース
5)本来大きな損をこうむったものが、ロスカットによって損を限定できるケース

ロスカットによる最大の利点は
上記の5)のケースで、欠点は4)のケースに加えて、3)のケースとなります。
功罪相半ばする、ということです。

そして、ロスカットは「マーケットが思惑と逆に動いた場合、当初決めた損失に達した時点で反対売買をし、損失を確定する」ことです。損失の上限の決め方として、一定額とする方法や一定率、または、テクニカル指標で決定するなど色々とあり、通常は逆指値を入れることによって対応します。

ロスカットは一度に大きく負けるという被害を防ぐ意味で推奨され、特に、中・長期投資の場合、いつの間にか損失が膨らんでいたというケースもよくあるので、これは有効な方法と言えますが、その一方で、1日単位で完結するデイトレード式のシステムトレードにおいては、毎日必ず決済することがすでに時間軸におけるロスカットという意味合いがあり、ロスカットがシステムに既に構築されていると言えます。
ただ、ボラティリティーが大きくなった場合、1日内での変動であっても、日経先225先物取引においてはレバレッジが効いているだけに、ある程度大きな金額となり、そのため1日の中でのロスカットが必要であると考える方もいると思います。

またロスカットが成功するのは、損失確定したことで、仮に放置したら大きくなってしまったであろう損失が限定出来た場合で、不成功の場合は、決めておいた損失上限に達したため損を確定したが、その後市況が戻ったケースです。

これはロスカットしなければ、もっと少ない損ですんでいた、または、利益が出たというケースなどです。結果論としては余計なことをした形になります。1日の中で「行って来い」の値動きはよくあるので、日足の形状でお話するならば、長いヒゲが上下に出るケースです。

ロスカットについては、最終的にはシステムの収益性がどう変わるかによって判断することになると思いますが、ロスカットの価格設定をどうするかも大変難しいところです。ロスカットを設定しようとする場合には、日経225先物取引における収益や資産運用計画に合わせ、数字を緻密に計算し設定することも必要になってくるかと思います。
ご自身の精神安定剤的な意味合いに重点を置いて、「1日にこれ以上は負けたくない」という基準で設定することもひとつの考え方と思われます。

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