日経225先物取引での算出される理論価格と取引手法の裁定取引
◎日経225先物取引の理論価格
日経225先物取引での取引価格は、もちろん日経平均株価の動向に大きく左右されるのですが、それだけではなく需要と供給の関係(需給関係)で決定されるという局面ももっていて、むしろこの需給関係が重要と言ってもいいかもしれません。
日経平均株価(現物)を基準にして、いくつかの要素を加味し算出される先物価格「理論価格」というのがあります。そのいくつかの要素というのが、「日経平均株価(現物)」、「短期金利」、「配当利回り」、「満期までの期間」になります。そしてこれらの要素を利用して下で表すような数式による計算によって、「理論価格」を算出することが出来ます。
◎理論価格算出の計算
理論価格=日経平均株価×{1+(短期金利-配当利回り)×満期までの日数/365}
この計算によって算出された理論価格と、日経225先物の取引価格を比較して
・1 理論価格が日経225先物の価格より低い場合は日経225先物の価格が割高
・2 理論価格が日経225先物の価格より高い場合は日経225先物の価格が割安
であるといえます。
◎日経225先物取引の裁定取引
この算出された理論価格との関係を利用することによって、日経225先物と現物の日経平均株価との価格差に注目、そのうえで利益を出す取引手法があり、これは「裁定取引」といわれます。
算出された理論価格と、日経225先物の取引価格の比較で
・1の条件の場合は、日経225先物を売建て、日経平均株価を買建てる「買い裁定」
・2の条件の場合は、日経225先物を買建て、日経平均株価を売建てる「売り裁定」
と呼び、裁定残(裁定取引に伴う先物建玉数)は「買い裁定」がかなりの割合を占めてるようです。
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